マインド・サイエンス独自の催眠療法

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 OCD(強迫症、強迫性障害)からの解放

強迫性障害(OCD)の症状は様々です。
何かの確認行為や行動を繰り返す強迫行為が一般的に知られていますが、思考や観念の強迫も表面には出ないまま苦しむのです。
何かを「せざるを得ない」という病気です。
いつまでも同じ考えが浮かび上がってきて、自分の意志で行動や思考を止めることができない状態は、脳内の神経回路がずっと興奮状態にあり、抑制性神経細胞が神経回路の過剰伝達を抑えることができないということになります。
放っておくとだんだんとエスカレートしていく症状に恐怖感さえ起こるでしょう。
こうした、脳内の神経回路の異常興奮を抑制させるために必要な脳内の神経伝達物質をコントロールできるようにすることが催眠療法が得意とする分野でもあります。
ただ、症状をこじらせ悪化させ過ぎていると治すのに時間がかかる場合があります。


強迫性障害と呼べるほど病的ではない、しかし、何となくこだわりや過去に恥をかいたことや失敗したことが時々頭の中に思い浮かび、そのことで嫌な気分になったり、過去を消し去りたくなったり、叫んでしまいたくなったりすることもあります。
一般的に、強迫性障害(OCD)的傾向の気質を持っている方は、几帳面で、神経質できれい好きな面がある人が多く、また、心配性などとみなされるような、性格的な背景に不安を感じる傾向が結構強くあります。しかし、自覚されていない場合も多いでしょう。


ある日突如、襲ってくる思考や観念や感情など、サラリと流せなくなってしまう場合を説明します。
たとえば、こういった例があります。
「職場仲間と帰宅中に聞いた話しの内容が、その晩はその内容が頭の中でフラッシュバックしてしまい、晩御飯が喉を通りませんでした。
その時、この観念が毎回食事中に起こって、一生涯消えなくなったらどうしようという、突如とてつもなく大きな強迫観念が襲って来て、そこから全てが始まってしまいました。
その恐怖に感じていた内容が今も続いており、また違う形でエスカレートしてしまいました。日常生活で、不快に感じた事や見た事・聞いた事が食事中に思い出してしまったらどうしようという無限の思考ループにはまってしまい、抜け出せなくなってしまったのです。また、それが発展し、恋人や両親といるときにずっとその嫌な記憶がよみがえったらどうしようなどという、脅迫観念になってしまいました。
また、それがエスカレートし、一ヶ月ほど前から妄想もかなりひどくなり、考えたくもないような下品・残虐な妄想が始まり、それをまた自分が思い出したくないときにフラッシュバックしたらどうしようなどという、雑念恐怖がはじまりました。
今朝は、ほんとうに精神的に追い込まれたので、祭日で病院がお休みだったので、精神科のいる救急外来のある病院へかけつけ、薬を処方していただきました。・・・」


こうした例は良くあります。ある日あることをきっかけにOCD(強迫性障害)の何らかの症状が発症するのです。
内容は個人によって違いますが、発症するタイミングとしては、大きな持続された精神的ストレスにさらされ続けていることで、脳の誤作動(機能障害)が突然起こったといえます。


人は、ある程度の期間(約3ヶ月以内)、精神的ストレスを受け続けると、脳内での神経伝達物質の分泌のコントロールに異変が生じます。特にセロトニンの働きに問題が生じて、全ての脳内神経伝達物質の働きが狂い始めます。そうなると症状が発症するのです。


症状がひどい場合は、一先ず薬で症状を抑えながら、精神的ストレスの原因を明確にして、そうしたストレスを解消していく心理療法や催眠療法による根本的な改善努力が必要です。


症状は、トラウマが深く絡んでいる場合や、生まれ持った性格(気質)が背後に関係している場合があります。
強迫性障害(OCD)の発症に至ったメカニズムを正しく分析・解明して、適切な対処を行うことで、症状をこじらせ過ぎずに、治しやすいうちに治していくことをお勧めします。


強迫性障害(OCD)に関して詳しくは、著書:脳科学・遺伝学に基づく「催眠療法」第2章 P.74~82、第3章 P.145~153をぜひお読みください。著書紹介